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「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事・生活に役立つ情報を発信しています(^^)

料理って、なんでこんなに難しいんだろう…
管理人はASD当事者として、料理に挑戦するたびにそう感じていました。
これは努力不足でも意志が弱いわけでもありません。
ASDの特性として、段取りを組むことや複数の作業を同時にこなすことが
難しい場合があるためです。
この記事では、苦手になりやすい理由と、
管理人が実際に試して効果があった7つの工夫をご紹介します。
ASDが料理を苦手とする理由
料理が苦手と感じる理由は、
やる気がない・努力が足りないといった問題ではありません。
ASDの特性と、料理という行為の特性がかみ合いにくい場合があるためです。
もちろん個人差はありますが、公的機関の情報からもその関連性は示唆されています。
ここでは主な要因を4つに分けて説明します。
- 段取りを組むのが難しい
- 複数の作業を、同時に進めるのが難しい
- 感覚過敏により、調理環境がつらい
- 失敗への不安やこだわりの影響
段取りを組むのが難しい
料理は、何を先にやるかを考え続ける作業です。
- お湯を沸かしながら、野菜を切る
- 炒めながら、調味料を量る
このように、複数の工程を頭の中で整理しながら進める必要があります。
ASDでは、計画を立てる・順序立てる・作業を切り替えるといった認知機能に
困難が見られる場合があるとされています。
そのため、次に何をすればよいか分からなくなると感じる方もいます。

複数の作業を、同時に進めるのが難しい
料理では炒める・味見する・火加減を調整する、といった複数の作業を
同時に行う場面が多くあります。
ASDでは、注意を同時に配分することや、
複数の情報を一時的に処理することに負担を感じる場合があるとされています。
そのため、作業が重なると混乱やストレスにつながることがあります。

感覚過敏により、調理環境がつらい
ASDの特性の一つとして、
感覚刺激に対する過敏さや鈍感さがあることが知られています。
料理中は以下のような刺激が同時に発生します。
- 嗅覚
- 生魚や生肉の匂い
- 加熱時の煙 など
- 触覚
- 食材のぬめり
- 温度 など
- 聴覚
- 油のはねる音
- 換気扇の音 など
これらが負担となり、料理が嫌いというよりも
感覚的に苦しく感じるケースもあります。

失敗への不安やこだわりの影響
ASDでは、こだわりの強さ・決まった手順を守りたいという特性が見られることがあります。
そのため、レシピ通りにできなかった場合にストレスを感じる人もいます。
ただし、失敗への不安の感じ方は個人差が大きく、
すべての人に当てはまるわけではありません。
一方で変化への苦手さやこだわりの特性が、
苦手意識につながる可能性は指摘されています。
ASD当事者が実践した7つの工夫
料理の苦手さはASDの特性によるものの可能性があります。
そのためもっと頑張るという方向では解決しにくく、
特性に合った方法を見つけることが大切です。
管理人が実際に試して効果があった工夫を7つご紹介します。
- レシピを、工程カードに分解する
- タイマーを全工程にセットする
- 定番3品だけ完璧に作れるようにする
- 便利家電に頼る
- 食材を事前にまとめて切っておく
- 失敗しても大丈夫なメニューから始める
- 一人のときに練習する
レシピを、工程カードに分解する
レシピを一度に全部読もうとすると、混乱が生じてしまう恐れがあります。
- 水を200ml計量カップで測る
- 鍋に入れる
・・・
このように「1アクション=1行」で書き直すと、
次にやることが明確になります。
ASDの手順を守りたいという特性を、
ここでは強みとして活かすことができます。
タイマーを全工程にセットする
時間の感覚が曖昧になりやすいため、
タイマーを使うことで今何をすべきかが、一目でわかるようになります。
- 3分炒める
- 5分煮る など
過集中で気づいたら焦げていた、という経験がある方にも有効です。
定番3品だけ完璧に作れるようにする
毎回違うレシピに挑戦するのは、認知的な負荷が高い行為です。
定番3品を決めると献立を考える負担が大幅に減ります。
- 卵焼き
- チャーハン
- インスタントラーメンのアレンジ など
同じ手順を繰り返すことで、自然と体が覚えていきます。
便利家電に頼る
火加減の調整や長時間の立ち仕事は、
感覚過敏や疲れやすさと重なって負担が大きくなります。
電気圧力鍋や電子レンジを使えば
入れてスイッチを押すだけで完成するため、
マルチタスクの負荷を大幅に下げられます。

食材を事前にまとめて切っておく
たとえば週末に野菜を一気に切っておくと、平日の調理が炒めるだけになります。
この時間は仕込み、この時間は調理と分けることで、1回の作業量を減らせます。
シングルタスクが得意な特性を活かしやすい方法です。

失敗しても大丈夫なメニューから始める
最初から難しい料理には、挑戦しないようにしましょう。
インスタントラーメンに卵を落とすだけでも、立派な自炊です。
小さな成功体験を積み重ねることが、次のステップへの自信につながります。
まずは今日も作れた、を基準にしましょう。
一人のときに練習する
誰かに見られている状況は、プレッシャーになりやすいと思います。
まず一人の時間に、気軽に試してみましょう。
うまくできなくても、次回に役に立ちます。

超初心者でも作れる5品
料理は難しいと感じる方にこそ、
まず試してほしいメニューを5品ご紹介します。
すべて工程が少なく、失敗しにくいものを選んでいます。
作れたという成功体験を積むことが、次のステップへの自信につながります。
- インスタントラーメン
- 卵焼き
- スクランブルエッグ
- 簡単チャーハン
- フレンチトースト
インスタントラーメン
袋の裏に手順が書いてあるため、覚える必要がありません。
火加減と時間管理の練習としても最適です。
- 鍋
- 水(袋に示された量)
- インスタントラーメン 1人前
- 器
- 鍋に規定量の水を入れて沸かす
- 沸騰したら麺を入れ、指定時間ゆでる
- 火を止めてスープを加え混ぜる
- 器に盛って完成
- 計量カップで、水を測る習慣をつける
- タイマーで、時間を計るクセをつける
- 卵を落として、半熟に
- 冷蔵庫の野菜を少し追加
- 海苔、ネギで香りづけ
卵焼き

(管理人)
私が毎日作って、昼食用の弁当に入れている
甘い卵焼きをご紹介します。
- 卵 1個
- 砂糖 大さじ1
- フライパン
- ごま油
- なければサラダ油
- 卵をボウルに割り入れ、砂糖を加えてよく混ぜる
- フライパンを熱し、油を薄くひく
- 卵液を流し入れ、中火で焼く
- 端から巻いて形を整え、完成!
※ 牛乳は加えず、そのまま作るのがオススメです
- 焦げてしまう
- 火を弱め、油をしっかりひく
- うまく巻けない
- 半熟のうちに巻き始める
スクランブルエッグ
手軽に作れて失敗ににくい卵料理です。
- 卵 2個
- バター 10g
- 塩 少々
- 牛乳 大さじ1
- なくてもOK
- ボウル
- フライパン
- 卵をボウルに割り入れ、塩と牛乳を加えて軽く混ぜる
- フライパンにバターを溶かし、卵液を入れる
- 弱火でじっくりと混ぜながら火を通す
- ふんわりと固まったら完成!
- 混ぜすぎない
- 早めに火を止める
- 余熱で固まられる
簡単チャーハン
基本の材料は卵・ご飯だけです。
味付けを変えることでバリエーションも広がります。
- ご飯 茶碗1杯分
- 卵 1個
- しょうゆ 小さじ1
- 塩 少々
- こしょう 少々
- ごま油 大さじ1
- フライパン
- フライパンにごま油を熱し、溶き卵を入れる
- すぐにご飯を加えて炒める
- しょうゆ、塩、こしょうで味を調える
- お好みでネギやチャーシューを加える
- 全体がパラパラになったら完成!
- 焼肉のタレを加えて、コクをプラス
- お好みソース+かつお節で関西風に
フレンチトースト
朝食にぴったりの一品です。コーヒーと一緒にどうぞ。
- 市販の食パン 1枚
- 卵 1個
- 牛乳 適量
- 砂糖 適量
- バター 1片
- なければ、サラダ油 適量
- ボウル
- トレー
- なければ、深い器
- 器
- 卵液をボウルに作る
- 卵、牛乳を入れてよく混ぜる
- 食パンを半分に切る
- 1.に2.をトレーに30分漬ける
- フライパンにバターを引く
- ものすごく弱火にして、3.を焼く
- 5分ほどしたら、ひっくり返す
- 焼いている間に砂糖をかける
- 5分後一旦火を止めて、ひっくり返す
- 砂糖をかける
- 強火で両面を30秒、焼く
- 器に盛り付けて完成
- 弱火でじっくり焼くことで、中までしっかり火が通る
- 焼いている途中で砂糖をふりかけると、表面がカリッと仕上がる

ASDにおすすめの便利グッズ・道具
料理の負担を減らすために、道具に頼ることは立派な工夫です。
頑張るより、仕組みで楽にしましょう。
ASDの特性に合わせた調理グッズを活用することで、
料理のハードルが大きく下がります。
- 包丁不要の調理グッズ
- キッチンタイマー
- 計量スプーン
- 電気調理鍋
包丁不要の調理グッズ
食材を切る工程は、触覚過敏のある方にとって特に負担になりやすい作業です。
スライサー・キッチンバサミを使うことで、包丁を使わずに食材を準備できます。
まな板を洗う手間も省けるため、後片付けの負担も軽減できます。
- 食材の感触が苦手
- 包丁の扱いに不安がある
- 洗い物を減らしたい など
キッチンタイマー
スマートフォンのアプリより操作がシンプルで、調理中でも直感的に使えます。
- 時間感覚が曖昧になりやすい
- スマートフォンのタイマーだと、調理中に煩わしい
- 火を止めるタイミングがわからない など
計量スプーン
目分量に頼らず、毎回同じ仕上がりにするための必需品です。
- 調味料の量が毎回バラバラになる
- 毎回同じ味に仕上げたい
電気調理鍋
以下ををまとめて解決してくれるのが、電気調理鍋です。
ーーーーーーーーーー
- 火加減の調整
- 長時間の立ち仕事
- 複数工程の同時進行
ーーーーーーーーーー
材料を入れてボタンを押すだけで調理が完了するため、
マルチタスクの負荷をゼロに近づけられます。
- 火加減の調整が苦手
- 調理中に、他のことを考える余裕がない
- 疲れやすく、立ち続けるのがつらい
習慣化のコツ
大切なのは「続けること」です。
「完璧にこなすこと」ではありません。
- ハードルを低く設定する
- 最初は「週3回だけ」など
- 同じレシピを繰り返して、体に覚えさせる
- 体調が悪い日はレトルト、外食でまったく問題ない
- 成功した日はメモに残す
- できた記録を積み重ねる
- 今日はできそう、と思ったときだけ作るでもOK
三日坊主になっても、また再開すれば問題ありません。
続けることよりも、やめないことを目標にしましょう。
料理が習慣になると、自然と生活リズムも整い、
自分で作れたという、小さな成功体験が自己肯定感につながっていきます。
おわりに;「作ってみよう」で少しずつ変わっていこう
料理が苦手なのは、努力不足でも意志が弱いわけでもありません。
ASDの特性として、複数の工程を同時に処理することや、
感覚刺激への対応が難しいことは、公的機関の情報からも示されています。
大切なのは完璧な料理ではなく、自分が続けられる方法を見つけることです。
インスタントラーメンに卵を一個落とすだけでも、
今日も自分のために作ったという、立派な成功体験になります。
- ASDの特性が料理の苦手さにつながる理由は、医学的にも示されている
- 特性に合った工夫で、負担は大きく減らせる
- 工程カード
- タイマー
- 便利家電 など
- まずは失敗してOKのメニューから、小さな一歩を踏み出してほしい
「作ってみよう」のその一歩が、あなたの毎日を少しずつ変えていきます。
一緒に、ゆっくり進んでいきましょう。

(管理人)


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