「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事や生活に役立つ情報を発信しています!
障害者委託訓練を経て、
今の職場に就職してからしばらく経ちました。
仕事にも慣れ、
ある程度自信を持って作業できるようになってきた今日この頃。

周囲や上司から見れば、
きっと「うまくやってるじゃないか」と思われているでしょう。
実際、以下のような条件は満たしていると自分でも感じています。
- 職場の環境には慣れてきた
- 人間関係は良好
- 仕事内容も自分に合っている
一見、理想的な就労状況に見えるかもしれません。
でも、ひとつだけ、どうしても拭えない違和感があるんです。
「管理されている感覚」がどうしても気持ち悪い
それは「上司に常に管理されている」という感覚。

これは、明確な言葉で指示を受けているわけではない時でも、
自分の裁量で物事を進めようとするときに如実に現れます。
作業手順の効率化を図って、自分なりに順番を変えたいと思いました。

(管理人)
この順序の方が速い。
加えて正確じゃん。
でもその前に、
まず「上司への確認」が必要になります。
その確認がスムーズならいいのですが、
たいていはこうです。
- 理由を説明する
- 「上にも伝えますね」と言われる
- 数日後…「会議で共有します」
- 最終的に「今回は従来通りでお願いします」と返ってくる

もっと柔軟にできないのだろうか…
そんな気持ちが日々蓄積していました。

自由に動けないことへの違和感
ASD当事者として、
ルールや手順を守るのが得意な方もいれば、
「もっとこうしたら良くなるのに」という
改善意欲を持つ人も少なくありません。
私はどちらかというと後者です。

私は、決まったことをただ繰り返すのではなく、
「もっとこうしたら作業しやすいのでは?」と日々考えるタイプです。
しかし、それを実行に移すことが難しい。
一人の意見で物事を変えられないのが「会社」という組織です。
- 上司の判断
- さらにその上の判断
- 最終的には全体の会議
そのプロセスを踏まなければならない。
そのたびに思うのです。
「これは誰の仕事なんだろう」
「自分はただの『歯車』なのか」
自分の考えが無視されていく感覚。
自分の行動が制限されていく現実。
この「自由に動けない感覚」が、日々自分をすり減らしていきます。

ASD当事者と「裁量のなさ」
ASDの人間にとって「やり方が決まっている」のは安心材料になります。
しかし一方で、
「そのやり方が合っていない」「もっといいやり方がある」と感じたときに、
変える自由がないとストレスに感じることもあります。
自分のやり方で改善したいのに、裁量がない。

君の判断でやらないでね

マニュアル通りにやってください
そう言われるたび、
こちらの思考の自由、創意工夫の意欲が削がれていく。
正直、これは「向いてない」と感じる瞬間でもあります。
「社会人として正しい姿」と「自分らしさ」のズレ
- 「上司の指示を素直に聞く」のが社会人
- 「個性よりも協調性」が大事
- 「ルールに従って動く」のがプロフェッショナル
でも、自分の中では「それがすべてではない」と思ってしまうのです。
何も反抗したいわけではない。
でも、自分の考えを持つことがいけないことなのか?
一度きりの人生、
誰かに言われた通りに動くだけで本当に満足できるのでしょうか?

自分の時間、自分の責任、自分の選択
私は、たとえ大変でも「自分で時間を管理したい」と思うようになりました。
たとえ失敗しても、自分で考えて選んだ道なら納得できる。
「起業」や「フリーランス」という言葉が頭をよぎるのも、
こうした背景があるからです。
- 自分のペースで仕事がしたい
- 自分が納得した内容で働きたい
- 自分の判断で責任を取りたい
- 誰かの顔色を見て動くのではない
もちろん、自由には責任が伴います。甘くはありません。
でも「他人に決められる人生」より、
「自分で決める人生」の方が、
自分にとってはずっと楽しく、
充実していると感じるのです。

働く場所は「会社」だけじゃない
就職してから、
「社会人とはこうあるべき」という価値観に
自分を合わせようと頑張ってきました。
でも、それが「本当に正解」なのでしょうか?
ASD当事者にとって
「会社」という場所が合う人もいれば、合わない人もいる。
- 会社勤めに安心感を感じる人
- チームで働くのが得意な人
- 一人で集中できる仕事が向いている人
- 完全にフリーランスで生きていきたい人
むしろ「多様であるべき」です。
そして何より、人生の主導権を他人に握られるのではなく、
自分自身で握っていたいという想い。
それがASD当事者の「生きやすさ」に
直結することも多いのです。

仲間とともに生きる・働く
自分の好きな人たちと、好きな仕事をして、
ときには感謝され、ときには苦しみながら、
助け合い、頼り合い、時には頼られながら生きていく。
そんな未来を描いたとき、心がふっと軽くなるのを感じました。
それは「会社員」としてではなく、
「自分の意思で動ける人間」として生きていくという選択肢です。
まずは小さな一歩かもしれません。
- ブログを書く
- 副業を始める
- 仲間を見つける
誰かと力を合わせて、
今の自分の外にある「可能性」に手を伸ばしていく。
そんな人生の歩み方が素敵だな、と感じました。
最後に:あなたへ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
この文章は、ただの愚痴ではありません。
「社会のルール」に適応しながら、
でも自分を見失わずに生きていくヒントを、
誰かと共有したいという気持ちから書いています。
今、あなたが働いていて、「何かが違う」と感じる瞬間があるなら、
それは「自分らしく生きる」ためのサインかもしれません。
変えるには勇気が要ります。
でも、少しでも違和感を言葉にしてみることで、
あなたの未来は確実に変わっていきます。
どうかあなたの言葉も、この記事のコメント欄で教えてください。
あなたの声が、次の誰かの勇気になります。
コメント