障がい者のためのやさしい料理入門

ステップ2|生活リズムの再構築

「ASDなそら」管理人のそらです。

ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事・生活に役立つ情報を発信しています(^^)

最近、少し元気になってきたかも…

そう感じる日が増えてきたなら、
それは心が回復し始めているサインです。

「まだ元気じゃないよ…」という方へ

料理は単なる食事作りではなく、生活と心の基盤を整える強力な手段です。

ただし、障がいや精神疾患を抱える方にとって、
「料理」は負担になることがあります。

「料理の壁」になりうるもの
  • 体調の波
  • 集中力の持続時間
  • 感覚過敏
  • 疲労しやすさ など

人によって困りごとはさまざまです。

しかし、「自分に合った方法」を見つけることで、
料理は無理なく、むしろ楽しく取り組める行動になります。

料理がもたらす「4つの効果」
  1. 心の安定
    • 手順が決まっている調理は安心感を生む
    • ASDだけでなく、不安障害やうつ病の方にも有効
  2. 自己肯定感の向上
    • 「自分で作れた」という成功体験を生む
    • 自信につながる
  3. 生活リズムの改善
    • 自然と生活が整いやすくなる
  4. 五感の活性化
    • 食材の「色」「香り」「音」「温度」「食感」を感じられる
    • 脳や感覚が刺激され、心身の調整に役立つ

この記事では「心構え」から「継続のための工夫」まで、
「私が実際に作っているもの」も合わせて紹介します。

料理を「始める前の心構え」

料理を始めるときに大切なのは、「自分に優しいハードル設定」です。

あるある
  • 料理本を買ってくる
  • 凝ったメニューを作ろうとする

疲れているときには逆効果です。
以下の3つの心得を押さえましょう。

① 小さな一歩から始める

最初から完璧を目指さず、
「1品だけ」「週1回だけ」など小さな目標から始めましょう。

たとえば…
  • 「インスタントラーメン」に「卵」を入れる
  • 「カット野菜」と「ツナ缶」でサラダを作る

② 完璧を求めない

こうなってもOKです
  • 焦げてしまう
  • 形が崩れてしまう
  • 味が薄い
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

「調理すること自体」が価値であり、経験です。
失敗は経験値になります。

次回改善すれば良いのです。
次も間違えたら、またその次…と
やるたびにレベルアップすればよいのです。

③ 自分に合った時間帯で

朝、昼、夜のどの時間に作るかも自由です。

疲れているときは、夕食作りを簡単にしたり、
昼食は電子レンジで済ませるなど工夫しましょう。


「無理なく取り組む」ための工夫

① 作業環境を整える

よく使う調味料や道具は、すぐ手が届く位置に置いておくと、
調理中の動作がスムーズになります。

作業台は常に整理整頓し、余計な物を置かないことで、
調理スペースを広く確保できます。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

私は以下のようにしています⬇️

  1. 道具を出す
  2. 調味料を出す
  3. 料理する
  4. 片付ける

また、調理器具は見た目よりも扱いやすさを重視して選ぶことで、
無理なく効率的に料理を進められます。

② 作業を分割する

たとえば…
  • 午前中に下ごしらえを済ませる
    • 野菜を切る など
  • 夕方に仕上げる
    • 炒める、煮る など
  • 片付けは食事にする
    • 体力や気持ちに余裕を持って作業できる
    • 調理後すぐにしない

小分け調理法は疲れやすい方に有効です。

③ 便利な調理器具を活用

たとえば…
  • 電子レンジ調理器
  • 電気圧力鍋
  • スロークッカー など

調理器具を活用すれば、火加減の調整や長時間の立ち仕事の負担が減り、
休憩を挟みながら無理なく調理することができます。

④ 定番メニューを繰り返す

3〜5種類の定番レシピを決めると献立を考える負担が減ります。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

後ほど紹介しますが、
「卵を使った料理」がおすすめです。

器や調味料を少し変えるだけで飽きずに続けられます。

⑤ 無理しない日を作る

体調が悪い日は、外食やレトルトでOK。
休むことも立派な自己ケアです。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

私も毎日なんてできません。

インスタントラーメン、レトルトカレーなど
簡単で美味しいものはたくさんありますからね。


超初心者でも作れる「料理入門」

インスタントラーメンから始めよう

最初のステップにぴったりなのがインスタントラーメンです。
袋の裏に手順が書いてあり、火加減や時間管理を学ぶ練習にもなります。

用意するもの(1人前)
  • インスタントラーメン 1人前
作り方
  1. 鍋に規定量の水を入れて沸かす
  2. 沸騰したら麺を入れ、指定時間ゆでる
  3. 火を止めてスープを加え混ぜる
  4. 器に盛って完成
「初めての方向け」ポイント
  • 計量カップで「水を測る」習慣をつける
  • タイマーで「時間を計る」クセをつける
アレンジするなら…
  • 卵を落として半熟に
  • 冷蔵庫の野菜を少し追加
  • 海苔やネギで香りづけ

卵料理に挑戦

卵は安くて、火の通し方を変えるだけで食感や味が変わる万能食材です。

基本の「甘い」卵焼き

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

私が毎日作って、昼食用の弁当に入れている
甘い卵焼きをご紹介します。

用意するもの(1人分)
  • 卵 1個
  • 砂糖 大さじ1
  • フライパン
  • ごま油
    • なければ、サラダ油
作り方
  1. 卵をボウルに割り入れ、砂糖を加えてよく混ぜる
  2. フライパンを熱し、油を薄くひく
  3. 卵液を流し入れ、中火で焼く
  4. 端から巻いて形を整え、完成!

※ 牛乳は加えず、そのまま作るのがオススメです。

よくある失敗・対策
  • 焦げてしまう
    • 火を弱め、油をしっかりひく
  • うまく巻けない
    • 半熟のうちに巻き始める

甘いものが欲しくなるのは、心が回復してきた証拠かもしれません。
無理せず、自分の食べたいものを楽しみましょう。

「動画で見たい」方は⬇️

簡単!スクランブルエッグ

手軽に作れるスクランブルエッグもオススメです。

用意するもの(1人前)
  • 卵 2個
  • バター 10g
  • 塩 少々
  • 牛乳 大さじ1(なくてもOK)
  • ボウル
  • フライパン
作り方
  1. 卵をボウルに割り入れ、塩と牛乳を加えて軽く混ぜる
  2. フライパンにバターを溶かし、卵液を入れる
  3. 弱火でじっくりと混ぜながら火を通す
  4. ふんわりと固まったら完成!

ふわふわにするコツ:混ぜすぎないこと。余熱で固まることを計算する

「動画で見たい」方は⬇️

少しずつ「ステップアップ」

卵料理に慣れてきたら、次はチャーハンに挑戦してみましょう。

基本の材料は卵とご飯だけ。
味付けを変えることで、バリエーションも広がります。

簡単チャーハンの作り方

用意するもの(1人分)
  • ご飯 茶碗1杯分
  • 卵 1個
  • しょうゆ 小さじ1
  • 塩・こしょう 少々
  • ごま油 大さじ1
  • フライパン
作り方
  1. フライパンにごま油を熱し、溶き卵を入れる
  2. すぐにご飯を加えて炒める
  3. しょうゆ、塩、こしょうで味を調える
  4. お好みでネギやチャーシューを加える
  5. 全体がパラパラになったら完成!
アレンジするなら…
  • 焼肉のタレを加えてコクをプラス
  • お好みソース+かつお節で関西風に
「動画で見たい」方は⬇️

なんちゃってオムライス

材料(1人前)
  • ご飯 適量
  • 卵 できれば2こ
  • サラダ油 適量
  • ケチャップ 適量
作り方
  1. ご飯を器によそる
  2. 「簡単!スクランブルエッグ」と同じ要領で、卵を混ぜ、火を通す
  3. ご飯の上にのせる
  4. ケッチャプをかけて完成

フレンチトースト

用意するもの(1人前)
  • 市販の食パン 1枚
  • 卵 1こ
  • 牛乳 適量
  • 砂糖 適量
  • バター 1片
    • なければ、サラダ油 適量
  • ボウル
  • トレー
    • なければ、深い器
作り方
  1. 卵液をボウルに作る
    • 卵、牛乳を入れてよく混ぜる
  2. 食パンを半分に切る
  3. 1.に2.をトレーに30分漬ける
  4. フライパンにバターを引く
  5. ものすごく弱火にして、3.を焼く
  6. 5分ほどしたら、ひっくり返す
  7. 焼いている間に砂糖をかける
  8. 5分後一旦火を止めて、ひっくり返す
  9. 砂糖をかける
  10. 強火で両面を30秒、焼く
  11. 器に盛り付けて完成
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

朝からテンション上がる一品です。

コーヒーと一緒に、どうぞ(*^^*)

私が実際に作ったもの

障がい/精神疾患別の工夫

ASD

  • 手順を「写真付き」で印刷
    • 「動画を一時停止」しながらでも
  • 静かな時間に調理
    • 匂い、音が苦手なら

ADHD

  • 「タイマー」を活用する
  • 調理を「同時進行」しない
  • 材料は事前にすべて出しておく
    • 片付けは調理/食事終わってから

うつ病・不安障害

  • 「作らなければ」ではなく「できそうなら作る」
  • 冷凍食品やレトルトを組み合わせ、負担軽減
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

「他にこんな工夫ありますよ」
そんな方はぜひ、
コメントを頂けると幸いです(^^)


料理を「生活に組み込む」コツ

  1. 「1日1食だけ」自分で作る
  2. 「作り置き」で余裕を作る
  3. 「好きな音楽をかけながら」調理する
  4. 小さな達成感を積み重ねる
  5. 料理しない日を設ける
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

初めたての頃は無理はせず、
「今日はできそう」な気分の時にしましょう。


料理と「生活リズム」

料理を生活の軸にすると、自然と生活リズムも整います。

  • 朝食を作る → 起床時間が安定
  • 昼食を作る → 午前中に活動できる
  • 夕食を作る → 1日の終わりに締めくくり

料理は「心」「体」の両方を整える「日常のリハビリ」と言えます。


料理がもたらす「変化」

料理を通して得られるのは、食事だけではありません。

  • 自立心
    • 一人で生きる力がつく
  • 段取り力
    • 手順を守る練習になる
  • 五感の活性化
    • 香りや音を楽しむ時間になる
  • 心の安定
    • 成功体験の積み重ねで安心感が得られる
  • 自己肯定感
    • 「自分で作れた!」という達成感が自信になる
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

料理ができるようになると、
「一人暮らし」の道も拓けるようになります。


「習慣化」のポイント

  • 最初は簡単な1品だけでもOK
  • 同じレシピを繰り返して慣れる
  • 調味料や食材を常備する
  • 失敗しても気にしない
  • 続けることが最大の成果
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

習慣化でよくあるのが「三日坊主」です。

これを乗り越えるために

「失敗はよくあること」
「今日こそはうまく作ってやる」
「明日はもっと美味いものを作る」

このように考えると、
自然と続けられます。


「ステップアップ」の楽しみ方

  1. 簡単な料理から始める
    • 自信をつける
    • インスタントラーメン など
  2. 卵料理、炒め物に挑戦する
  3. 少し手間のかかるものに挑戦する
    • 丼物、オムライス など
  4. 自分の好きな料理を作る
    • 味や見た目のアレンジを楽しむ
    • このあたりから、料理本・Youtubeを参考にして調理する
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

少しずつステップアップしたり、
時に失敗して悔しい思いを重ねていくと、
料理が単なる作業ではなく、
「楽しみ」と「達成感」の両方をもたらす時間になります。

私もフレンチトーストを作るたびに、
「美味しさ」と「癒やし」を貰っています(*^^*)


おわりに;「作ってみよう」で日々を明るく

まずは今日、インスタントラーメンでも卵焼きでも構いません。

「作ってみる」ことが、あなたの生活を少しずつ変えていきます。

料理を通して、生活のリズム、心の安定、自己肯定感ー

すべてが少しずつ整い、毎日を豊かにしてくれます。


そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

質問などあれば、お気軽にコメントしてくださいね。

Xでもお待ちしております(^^)

コメント

タイトルとURLをコピーしました