「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事や生活に役立つ情報を発信しています!
「無理しない」
この言葉に重みを感じるようになったのは、
就労移行支援を利用し始めたときでした。
自閉スペクトラム症(ASD)という特性を持つ私は、
「過集中」という特徴と長年付き合ってきました。

それが顕著に現れたのが、支援の利用初日。
新しい環境で「頑張らなければ」と意気込んでいた私にとって、
その過集中ぶりは、職員さんにもすぐに気づかれるほどでした。
この出来事は、後の自分の生き方を変える大きなきっかけとなりました。
無理してしまったときがスタートラインだった
支援の利用初週。新しい環境に早く馴染みたい一心で、
私はフルスロットルで作業に取り組みました。
他の利用者さんのスピードにもついていこうと、頭も体もフル回転。
しかし、帰宅後にはぐったりしていました。
- 全身の疲労感
- 頭痛
- 喉の痛み
「これは無理をした結果だ」とはっきり分かる症状が出ました。

翌日は体が思うように動かず、
支援を初めてからわずか3日目にして、初めての欠席。
幸いにもすぐに回復できたものの、この経験が私にとっての転機となりました。
支援先で職員さんにそのことを正直に伝えたとき、
返ってきたのは優しい言葉でした。

無理しないでくださいね

ぼちぼちやっていきましょう
無理しないための「自分ルール」と優先順位
私はこの出来事をきっかけに
「無理しないための自分ルール」を作ることにしました。

重要なのは、常に「自分にとって今、何が一番大切か」を問い直すことです。
その答えは日々変わってもいいと思います。でも、
基本となる優先順位を決めておくことで、
無理をしすぎる前に気づけるようになりました。
1位 身体
心と体が資本。これはどんな人にとっても真理だと思いますが、
ASD当事者にとっては特に重要です。
- 疲れが溜まっていたら、とにかく休む
- 寝る(特に有効)、ゲームをする など
- 身体が疲れていたら、ブログも勉強も一旦お休み
- 腰のヘルニア持ちのため、1時間以上同じ姿勢にならないよう意識
- 外食は極力控える(カロリー・塩分の観点から)
体が元気じゃないと何もできない。
だから、常に「体調ファースト」で過ごしています。

同率1位 心(気)
「体と心はつながっている」これは私の実感です。
心が疲れれば体も動かなくなるし、逆もまた然り。
だから、心のケアも最重要事項にしています。
- ストレスを感じたら散歩などで気分転換
- 五感が過敏なため、苦手な刺激(音・光・触感)からは距離を取る
- 心がざわついたら、ブログや読書よりまず睡眠
些細な不安も放置しないことが大切です。

また、最近の私にとって重要なのが
「自宅では、体も心も休まらない」という気づきです。
そのため、休日は意識的に外出するようにしています。
- お気に入りのカフェに行って、作業する
- 図書館で、静かに過ごす
- ジムに行って、身体を動かす
これらが、心身のリフレッシュにつながっています。

2位 勉強
私は、何かを発信したり表現したりするには、
まず知識や経験を自分の中に取り入れることが大事、だと考えています。

そのために、日々の学びを大切にしています。
- YouTubeの聞き流し学習(お金、身体、心など)
- 図書館、書店での本探し
疲れているときは無理に勉強しません。
「今日は休む」という選択も、立派な自己管理です。
同率2位 読書
知識の宝庫であり、心の栄養でもある読書。
興味・関心に応じて、本を読み漁っています。
- 本は図書館で借りて、気に入ったものは購入
- 疲れているときは、読むのをやめる
- 目を閉じる、寝る など
- 自分の好奇心に従って、テーマを決めずに選ぶ
読書の習慣は、頭の中を柔軟に保ってくれます。

3位 ブログ更新
私のブログは、語彙力を鍛えたり、自己表現をする大切な場です。
同時に、ASD当事者としての発信の場でもあります。
- 基本的には毎日更新したい
- 身体や心が疲れている日は無理に書かない
- 「完璧でなくていい」という気持ちを持つ
「ブログが義務」にならないよう、
あくまでも「楽しいからやる」に留めるように意識しています。

4位 ゲーム(癒やし)
心と体を休ませる手段として、ゲームを取り入れています。
スマホアプリで、簡単に遊べるものを選んでいます。
- 外出できない時の気分転換
- ログインが義務になったアプリは削除
- 遊ぶときはとことん遊んでリフレッシュ
ゴロゴロしながらのゲーム時間は、
私にとって貴重な「休息タイム」です。

私が実際に、プレイしているゲームはこちらから
優先順位をつけることで見えたこと
このように日常に優先順位をつけたことで、
私は自分の状態を客観視できるようになりました。
- 今日は身体がしんどいなぁ…
- 寝て、リフレッシュしよう
- なんか気分が晴れないな…
- 気分転換しよう
- 散歩しよう
- 運動してこよう
- 気分転換しよう
- 今日は元気だ
- ブログの新規記事、書こう
- しっかり運動して、しっかり寝よう
こうした判断が即座にできるようになったことで、
無理をして倒れる前に休めるようになりました。
結果、毎日を安定して過ごせるようになったのです。

最後に:ASD当事者にとっての「無理しない」とは?
ASDの特性を持つ人は「頑張りすぎる」ことに
慣れてしまっている人が多いです。
周囲の期待に応えようと過集中し、
自分の疲れやストレスに気づけず限界を迎える…
それが「普通」だと感じてしまうことさえあります。
でも、私はこう伝えたいです。
「無理をしないこと」は、サボることではない。
自分を守るための最善の選択肢です。
無理しない毎日を続けることで、
少しずつ自分の本来のペースを取り戻せます。
最初は難しいかもしれませんが、
習慣にすればきっと楽になれます。
あなたも今日から「無理しない」を選択してみませんか?
自分にとってちょうどいい、
心地よいペースを探す旅に出ましょう。
その一歩一歩が、未来のあなたを救ってくれます。
ASD当事者として、あなたと同じ目線で、
これからも「生きやすさ」を一緒に考えていけたら嬉しいです。
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