
「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事・生活に役立つ情報を発信しています(^^)
私たちは「もっと集中しなきゃ」「もう少し頑張ろう」
そう思うことがあります。
しかし集中力・気力は、使えば消耗する「資源」のようなものです。

(管理人)
「あなたに合った」休みを取れば、回復します。
そのため「限りあるもの」ではありません。
発達障がいの特性を持つ人の中には、
「過集中」と呼ばれる状態を経験する人が多くいます。
好きなこと・興味のあることに没頭し、時間を忘れて取り組む状態のこと
過集中は一見すると強みのように思えます。
短時間で成果を出せることもあることに加えて
「集中力がある」と評価されることもあります。

(管理人)
しかし、問題は「そのあと」です。
気づかないうちに脳・身体に強い負荷がかかり、
疲労が遅れてやってくることがあります。
- 頭が重い
- 眠れない
- 感情の起伏が激しくなる
これらは、過集中の合図かもしれません。
「過集中とは」どんな状態?
過集中は脳の「やる気のスイッチ」が入りっぱなしになっている状態です。
より詳しく言うと…
対象、主題、または課題に意識を集中させる、
強烈な形態の精神的集中または視覚化である
https://en.wikipedia.org/wiki/Hyperfocus
脳は快感・達成感を感じることで集中を維持します。
その一方で「今やめたほうがいい」という判断が鈍くなります。
このため、次のような特徴が出てきます。
- 気づくと「何時間も」同じ作業を続けている
- 途中で「中断されると」強いストレスを感じる
- 身体に不調が出ても「やめられない」
- 体が重い、頭痛、肩こりなど
- 食事、睡眠を「後回しにして」しまう
このような状態が続くと、
脳はオーバーヒートしてしまいます。

(管理人)
「本当に頭から火が出てるんじゃないか…」
そう思ったことが何度もありました。
集中力の「燃料」が枯渇し、
思考力・判断力も落ちていきます。
「頑張りすぎの背景」にある心理
頑張りすぎには、いくつかの共通する心理があります。

迷惑はかけたくない…

周りと同じようにやらなければ…

私だけ遅れている気がする…
特に「真面目で」「責任感が強い」人ほど、
こうした思いを抱えやすい傾向があります。
そして「頑張れば、なんとかなる」と自分を追い込んでしまうのです。
ただし、脳・身体には限界があります。
どんなに意志が強くても、疲労がたまれば集中も続きません。
「無理を感じた時点」ではなく
「負荷がかかり始めた時点」で調整することが大切です。

(管理人)
『負荷がかかり始めた時点で調整する』
そんなの、すぐにはわかりませんよね…
これから丁寧に紹介していきます(^^)
「身体が出す合図」に気づく
発達障がいの傾向を持つ人の中には、
身体の不調に気づきにくいタイプもいます。
- 疲れた
- 痛い
- 眠い
このような信号が、弱く感じられることがあります。
そのため、次のような「間接的な合図」を
チェックしてみてください ⬇️
- 作業後どっと疲れる、横になりたくなる
- ミスが増える、頭がぼんやりする
- 眠りが浅くなる、寝ても回復しない
- 感情が不安定になる、イライラしやすくなる
こうした信号は、脳・身体が「少し休ませて」と訴えている合図です。

「頑張りすぎた証拠」ではなく
「自分を守るための信号」として受け止めてください。
「やる気」を「コントロールする仕組み」を作る
過集中は、意志の力だけで防ぐのは難しいものです。
大切なのは「仕組みで制御する」ことです。
「タイマー」「区切り」を活用する
- タイマーを設定する
- 30分、60分 など
- アラームが鳴った時は、必ず休む
- タスクを細かく区切る
- 「ここまでやったら〇〇する」と決めておく
- 作業の前後「切り替え儀式」を取り入れる
- 深呼吸、ストレッチ など
時間を「意識的に区切る」ことが
「疲れてダウンしてしまう」を防いでくれます。
「外部の助け」を借りる
- 周囲の人に「のめり込んでいるようなら、声をかけて」と伝える
- チームで作業する場合、定期的に進み具合を共有する
- 支援員と「過集中防止ルール」を決める
一人では気づきにくい過集中も、
他者の視点が入ると調整しやすくなります。

(管理人)
ルールを作る時は「一人で決めず」、
「専門家を含めた複数人で考える」ようにしましょう。
「休息=スキル」として捉える
「休むことが苦手」という人は多いです。
特に過集中タイプの人は
「休む=怠ける」と感じてしまうことがあります。
ですが「休息はスキル」です。
意識的に取り入れることで、脳・身体の機能を維持できます。

「短時間の休息」を「こまめに」
- 「1〜2分の休憩」でも効果あり
- 目を閉じるだけ
- 背伸びをするだけ
- 水を飲むだけ など
- 「60〜90分ごと」に「5〜10分の小休憩」を設ける
「小さな休憩を積み重ねる」ほうが、
「1回だけ長時間休む」よりも疲れにくくなります。

(管理人)
私もそう感じています。
個人の感想ですが、実際に働き始めると、
「まとまった休憩時間」より「こまめに自主的に休息する」のが
合っていると感じます。
「作業をやめる勇気」を持つ
「もう少しだけ」と思う瞬間こそ、やめるタイミングです。
中断することは失敗ではなく「次も頑張るための準備」です。
「休むこと=リセットの一部」として習慣化していきましょう。

(管理人)
「ゲーム」が良い例です。
「あと1プレイだけ…」
そんな気持ちを抑えられるようになると、
自然とオン・オフの切り替えができるようになります。
「環境の工夫」で集中をサポートする
過集中・頑張りすぎは、環境によっても左右されます。
働く場所・光・音・温度など、
感覚的な刺激を調整するだけでも大きく変わります。
「集中しやすい空間」を整える
- 必要なものだけを手元に置く
- 特にスマホなどの「誘惑のあるもの」は置かない
- 周囲の音が気になるとき
- ノイズキャンセリングヘッドホン(イヤホン)をつける
- BGMを流す
- 机の上に「タイマー」などを置く
- リマインダーなど、自分のための合図を作る
「休息を誘う」仕掛けをつくる
- 立ち上がる(その場から離れる)きっかけをつくる
- リマインダーが◎
- 水筒、飲み物を目に入る場所に置く
- 軽いリセットを取り入れる
- 5分だけ歩く
- 窓の外を見る など
管理人の場合;環境編
- 卓上に水筒を置く
- こまめな水分補給をする
- スマートフォンは「画面を伏せて」おく
- 通知が目に入ってこないようにする
- 疲れてきたら、その場から離れる
- 散歩をする
- ゲームをする など

(管理人)
環境を味方につけることで
「やめにくさ」を減らせます。
「やりすぎを防ぐ」考え方
頑張りすぎを防ぐために大切なのは
「完璧を目指さない」ことです。

「できる限りやろう」を追いすぎると、
無意識のうちにエネルギーを使い切ってしまいます。
「今日はここまででいい」「このペースで大丈夫」と言えることが、
長く続けるための第一歩です。

(管理人)
「完『璧』ではなく」「完『壁』を目指す」
漢字でよくある間違いですが、
「それくらいゆるくていいんだよ」ということです(*^^*)
「自分のリズム」を知る
過集中のピーク・疲れの出方は、人によって異なります。
そのため、日々のリズムを「観察」してみるのが一番効果的です。
- 集中できる時間帯
- 疲れやすいタイミング
- 体調、気分の変化
これらを記録しておくと、
「どのくらいが」「自分にとって」「ちょうどいい負荷か」が見えてきます。
それを基準にすれば、無理のない働き方が見えてきます。
おわりに:コントロールは「自分を大切にする技術」
過集中・頑張りすぎは、才能の裏返しでもあります。
それだけ真剣で、一生懸命に生きている証拠です。
ただし、その力を長く活かすには、
脳と身体の負荷をコントロールする視点が欠かせません。
- 集中の仕組み、環境を整える
- 「休息=スキル」として見る
- 自分のリズムを理解する
そうした「自己管理の工夫」が、無理なく働くための基盤になります。
大切なのは「どこまで頑張るか」ではなく、
「どう頑張りすぎないか」を考えることです。
脳と身体をうまく使いながら、自分らしく働くための工夫を、
少しずつ取り入れていきましょう。

(管理人)
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