発達障がい・トラウマ経験者が自分を責めない方法

ステップ0|ダウンしてしまう

「ASDなそら」管理人のそらです。

ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事・生活に役立つ情報を発信しています(^^)

私たちは日々、生きるためにさまざまなことをこなしています。

たとえば…
  • 朝起きる
  • 身支度をする
  • 仕事、職業訓練や学校に向かう
  • 人と関わる
  • やるべきことを終わらせる など

それは、当たり前のことのように見えます。

しかし、発達障がい【「ASD」「ADHD(注意欠如・多動症)」「LD(学習障がい)」】の特性や、
過去に深い傷を負った経験を持つ人にとって、
その「当たり前」は決して軽いものではありません。

たとえば…
  • 朝の満員電車、ぎゅうぎゅう詰めのバス
  • 仕事、授業の急な予定変更
  • 周囲の人との小さな誤解・衝突
  • 突然の大きな音、まぶしい光

こうした出来事が、心に大きな負荷をかけます。

周囲からは「そんなことで疲れ切っちゃうの?」
そう言われるかもしれません。

しかしこれは、単なる気の持ちようや我慢の問題ではありません。
脳と体の仕組み、そしてこれまでの経験によって、
刺激の受け取り方や回復のスピードが違うのです。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

そんな中、こうやって自分を責めていませんか?

どうして「私だけ」できないんだろう…

「努力不足」だな…

もう「何もかも無理」
「何もできない」よ…

その自責の気持ちは、心を蝕み、
最悪の場合「生きていても意味がない」という考えにまで至ってしまうことがあります。

この記事は、そんな思いを抱えたあなたに向けた回復のガイドです。
内容は3つの柱で構成しています。

  1. 自分を責めやすい背景を知る
  2. 自責をやわらげる日常の工夫
  3. 責めてしまった後の立ち直り方・緊急対応
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

あなたが今、どの段階にいても大丈夫なように記事を書いています。

立ち直るスピードも形も、人それぞれでOKです。
私も「数年」という時間を要しましたが、
「必要な時間だった」今でもそう思います。

少しずつ、自分を味方にしていく方法を見つけていきましょう。

1.自分を責めやすい背景を知る

発達障がいの特性

ASDやADHDをはじめとする発達障がいでは、
脳の情報処理の仕方が独特です。

発達障がい(神経発達症)の特徴
  • 感覚過敏
    • 「音」「光」「匂い」「触感」などに敏感
  • 予定変更への対応が苦手
  • 興味のあることに集中しすぎる/逆に集中できない
  • 切り替えに時間がかかる

こうした特性は、周囲から「融通がきかない」「努力不足」と誤解されやすく、
その誤解が長期間続くと「自分はダメだ」という自己評価が固定化されます。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

こうなってしまうと、
「ダメだ…」→「また注意された…」→「やっぱりダメ…」
そんな悪循環に入ってしまいます。

最悪の決断をしてしまうことも、少なくないです。

トラウマの影響

「いじめ」「不登校」「虐待」「事故」などの体験は、
心に「傷跡」として残ります。

それらは、似た状況に遭遇したときに過敏な反応を引き起こし、
失敗・衝突をより大きく感じさせます。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

加害者は謝ってくるかもしれませんが、
被害者には、間違いなく
「心のどこかに傷として」残っていることと思います。

「またあの時みたいに傷つくかも」という予期不安は、
行動を制限し、自己否定感を強めてしまいます。

2.自己理解から始める

①「刺激」と「反応」を記録する

まず、自分がどんな刺激に弱いのかを知ることが重要です。
日記・メモなどに、以下のように書き出してみます。

  • 朝の「満員バス」
    • 頭痛・気分の落ち込み
  • 「蛍光灯の下」で作業
    • 集中力低下
  • 午前中の「静かなカフェ」
    • 作業効率アップ

こうした記録は、環境調整や生活リズムの改善に直結します。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

「なぐり書き」でOKです。
たとえば⬇️

  • 〇〇→ダメ
  • □□→好き

② 専門家とつながる

たとえば…
  • カウンセラー
    • 「公認心理師」など、公的な資格を所持しているのが望ましい
  • 精神科医
  • 精神保健福祉士 など 

これらの方々は、あなたの特性を「欠点」ではなく「個性」として見てくれます。
「自分では気づけなかった強み」を発見できることもあります。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

私も上記の方々のおかげで、社会に出られました。

また専門家の中には
「その方の価値観を押し付けてくる」人もいるのも事実です。

そうなってしまったら「どうやってもダメ」という
最悪の悪循環に陥ってしまいます。

この場合は「すぐに担当者を変える勇気」を持って、
進んでください。

詳しくは以下の記事で、解説しています⬇️
精神科・心療内科の医者選び完全ガイド


3.感覚過敏や疲労への具体的ケア

① 環境を整える

  • 「ノイズキャンセリング」ヘッドホン
    • 場合によっては「骨伝導イヤホン」もあり
  • タグなし・綿素材の服
    • 服を購入するときは、タグをチェックする
  • 光を調整できる間接照明
    • 温かい色(オレンジ色)がGOOD
  • 匂いが強い場所では「マスク着用」
    • マスクを付けるのが難しい場合;無理して行かない
関連記事・商品

② 疲れる前に休む

多くの人は「疲れてから休む」習慣がありますが、これでは遅すぎます。
疲れる前に3〜5分の休憩を取るほうが、回復が早くなります。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

非常に難しいことですが、
できるようになると無理をしなくなります。

詳しくは、以下の記事で解説しています⬇️
疲れを数値化!ASDのための疲労軽減テクニック


4.人間関係のストレスを減らす

  • 距離を置いてもいい関係は、距離を置く
    • その勇気を持つ
  • 通知をオフにする
    • 特にSNS|例;「X(旧Twitter)」「YouTube」
  • 障害者手帳の活用
    • 取得できれば「ヘルプマーク」を利用する価値あり
  • 「話せる相手」を1人だけでも持つ
    • 専門家であるとGOOD
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)
  • 「生理的に」「直感で」嫌な関係
  • 時間の無駄と感じたこと

これらから、離れることを「強くおすすめ」します。

このとき「即遮断する」ではなく、
「徐々に離れていく」→「最終的に離れられた!」
このような形がよいでしょう。


5.感情を外に出す

① 書く

感情をノート・スマホに書き出してみましょう。
とにかく「思ったことを整えずに書く」のがポイントです。

「箇条書き」でOKです。

「メモする」ことを習慣化すれば、
あなた自身の様々な側面が見えてきます。

詳しくは、下記の記事をご覧ください⬇️
ASDでもできる!困難を乗り越えるメモの力

すぐに「書きたい」あなたへ、おすすめの本

② 話す

信頼できる人に話しましょう。
話せる人がいない場合は「電話相談」を活用します。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

「電話なんて、誰かの目が気になって使えない」

そんなあなたには「オンラインでの相談」もできます。


6. 自己肯定感を育てる

  • 今日できたことを3つ書く
    • どんなに小さなことでもOK
      • 朝、起きれた
      • お風呂に入れた など
  • 他人ではなく「過去の自分と」比べる
  • 自分に優しい言葉をかける
    • 「ほんと、よく生きてるじゃん」など
    • カワイイ絵文字もOK
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

特に「今日できたことを3つ書く」ことについて、
樺沢紫苑先生(Xはこちらから)の
「ポジティブ3行日記」が参考になります。

私が実際に書いたものもありますので、ぜひご覧ください⬇️
3行日記の書き方と効果〜ASD当事者が実感した自己理解とメンタル安定

7. 責めてしまった後の立て直し方

① 緊急時の対処法

  1. 深呼吸
    • その場で深い呼吸
  2. 「紙に」感情を書きなぐる
    • 「スマホのメモアプリ」でもOK
  3. 安全な場所へ移動する
    • 「寝る」ことも有効

② 思考の切り替え

  • 「今の感情は一時的」と紙に書いて貼る
  • 過去に立ち直れた経験を思い出す
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

「これが初めての挫折」
そんな方はいないと信じたいです。

もしそうなら、
「希望は残っているよ、どんな時にもね」
この言葉を思い出してください。

私の好きな言葉の一つです(*^^*)


8.最悪の決断を避けるために

  • 危機を感じたら「即相談」
    • 電話、チャットなど【「5.感情を外に出す」「② 話す」】
    • 起きたことを「なぐり書き」するのもよい
  • 「SOSワード」を過去の経験から決めておく
    • 『何もかも無理』など
  • 「危険な時の症状」を思い出す
    • 『パニック症状』など
  • 「危機対応メモ」を「いつでも見える場所」に貼っておく/持っておく
そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

危険な時に
「つい、出てしまう言葉」
「気付かない間に出ていた症状」

これらを振り返りながら、
メモなどに落とし込んでいくとよいです。


おわりに;読んでくれた「あなた」がいる限り

できない自分を責めなくて大丈夫。
最初は誰だって、何もできないのです。

責めてしまっても、そこから戻れる道はある。
『一歩を踏み出す勇気』それさえあなたの中にあれば。

もしなくても、問題ありません。
時間がかかったとしても、必ずあなたは踏み出せるようになる。

そして最悪の決断、最悪の行動は避けられる。
「誰も悲しまない」そんなことはない。

あなたは一人ではありません。
あなたがこの世界にいることに、確かに意味があります。

そら<br>(管理人)
そら
(管理人)

ここに「私」がいます。
ここにいる限り「生きてほしい」
もしそうでなくとも
「一人ではないことを忘れないでほしい」です。

質問でも、愚痴でも構いません。

「何でも」お気軽にコメントしてくださいね。

Xでもお待ちしております(^^)

コメント

タイトルとURLをコピーしました