
「ASDなそら」管理人のそらです。
ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、
仕事・生活に役立つ情報を発信しています(^^)
自分の限界を知ることは、
自己理解を深めるだけでなく、
日々の生活や仕事においてストレスを軽減し、
持続可能な成長を可能にする重要なステップです。

(管理人)
私自身、就労移行支援、現在の職場で
- 無理をして倒れた
- 最終的に早退した
- 人との関係で疲れ果ててしまった
- 結果、2〜3日お休みした
そんな経験を「何度も」繰り返してきました。
- どうして自分はうまくできないのか
- 頑張っているのに、なぜ報われないのか
そうやって自分を責めてしまいました。
「自分にできること」「できないこと」を見極めて行動することが、
長く安定して生きていくために必要不可欠だと実感しています。
この記事では、自分の限界を知る意義と、
それをどのように受け入れ、活用していくかについて、
私自身の経験も交えながら詳しくお伝えします。
「限界を知る」とはどういうことか?
限界を知るということは「自分にできないこと」を認識するだけではありません。
それ以上に「自分ができること」を明確にする作業でもあります。

ASDの特性上、私たちは「苦手なこと」が目立ちやすく、
それにばかり目が向きがちです。
しかし、「得意なこと」も必ずあります。
それを見つけて、伸ばしていくことが何より大切なのです。
限界を知るメリット
① 自己理解の向上
複数の人と同時に会話するのが苦手で、
グループワークでは疲れ果ててしまいます。
しかし、黙々と一人で作業を進めることには
集中力を発揮できます。

この「ちょっとした」違いを理解しただけで、
仕事の進め方やチームとの距離感に工夫ができるようになりました。
② エネルギーの効率的な配分
単純作業が得意なので、
それを活かせる仕事に集中しています。
反対に複雑な作業の場合、一人で抱えず、
必ず上司と一緒にするようにしています。

できないことを無理に克服しようとすると、
大きなストレスと時間がかかります。
逆に、得意なことに力を注ぐと、
パフォーマンス・モチベーションは自然と上がります。
③ ストレスの軽減
「これは自分には向いていない」と認識し、
早めに切り替えることで、無駄なプレッシャーから自分を守ることができます。

(管理人)
「苦手でもやらないと…」という考えを手放したとき、
私の重い荷物が下ろせた気がします(^^)
限界を知るときの注意点
限界を意識することには良い面だけでなく、注意すべき点もあります。
① 可能性を限定してしまう
過去に集団作業がうまくいかなかったからといって、
ずっと一人で作業することだけを選び続けるのは、
将来的な成長の機会を閉ざしてしまうことになりかねません。

限界を意識しすぎると「どうせ無理だからやらない」
そんな思考に偏るリスクがあります。

(管理人)
「過去は過去」
「今はやってみないと分からない」
そんな気持ちでお仕事に向かえると良いです(^^)
そしたら「あれ?できるじゃん」
そんな瞬間がやってきます。
② 過剰な自己制限
「人前で話すのは怖い、もう無理」と思っていました。
しかし少人数の場であれば、原稿を読みながら、
発表することは「意外とできる」と気づきました。
「自分はこれ以上頑張れない」と思い込むことで、
本当はまだできたかもしれない挑戦を避けてしまう可能性があります。

(管理人)
この「これ以上は無理でしょ」思考は、本当に怖いです…
ネガティブ思考まっしぐらです…
③ 周囲との関係悪化
「これはできません」と主張しすぎると、
周囲からの理解を得られないこともあります。

(管理人)
特に障がい者雇用の場合、
職場内での孤立につながってしまいます。
相手の立場・状況を考えたうえで
「ここまではできる」「こうしてもらえると助かる」
そういった伝え方で「合理的配慮を求める」ことが大切です。
自分の限界を知るための具体的な方法
限界を知るには、ただ「苦手なことリスト」を作ればいいという話ではありません。
日常生活の中で自分自身を観察し、
反応や感情、行動パターンを丁寧に拾い上げることが必要です。
① 3行日記をつける
日々の行動や感情、体調などを簡単に記録することで、
自分の反応パターンが見えてきます。

(管理人)
私は「3行日記」を続けることで、
次のような気づきを得ることができました⬇️
- 午後になると、頭が働かなくなってくる
- 予定が急に変更になると、混乱しやすい
- 一人になる時間がないと、ぐったりする
② 「他者からの」フィードバックを受け取る
信頼できる人に自分の特性について
率直に意見をもらうのも非常に効果的です。

(管理人)
特に、
職場・家族のように、深い関係であれば
「自分では気づかなかった強み・課題」を教えてもらえることがあります。
たとえば…
- 「〇〇さんは、細かい作業を丁寧にやってくれるから助かる」
- 「同時に複数のことを頼むと、混乱してしまうように見える」
こうしたフィードバックを受け取ることで、
自分の得意不得意が客観的に見えてきます。

③ タスク実行後の振り返り
作業やタスクを終えたあとに振り返る習慣を持つと、
自己理解がどんどん深まっていきます。
- 「どこがうまくいったか」
- 「どこでつまずいたか」
成功点:期限通りにレポートを提出できた
改善点:後半に集中力が切れて、内容が雑になった
➡️ 次回以降は、途中で休憩をはさむようにする
➡️ 同じ状況が2〜3度続くなら、上司としっかり相談する
④ 身体のサインに敏感になる
ASD当事者の中には、
ストレスや過負荷に対して「我慢しすぎてしまう」人が少なくありません。

(管理人)
実は、私もそうです。
今も我慢、というより
「気付かない」ことが多いですね…
そしてダウンしてしまう…
しかし、無理をしているときの体のサインに気づくことは、
限界を知る上で非常に大切です。
- 頭痛
- 食欲不振
- 肩こり
- 過眠、不眠 など
「心の疲れ」は、先に身体に出てきます。
意識的に体調の変化を観察してみてください。

(管理人)
「身体からのサイン」は
「気づかぬ内に出ている」ことがほとんどです。
また、症状は人によって異なります。
サインを見極めている間は、特に注意しましょう
限界を受け入れることの意味
自分の限界を知ったあとに、それを「受け入れる」ことが重要です。
これは、諦めや敗北ではありません。
むしろ、より自分らしく生きるための前向きな選択です。

① 自己肯定感が高まる
限界を受け入れることで、
「どうして自分はこれができないんだろう」と自分を責める時間が減ります。

(管理人)
私も「これがASDの特性なんだ」と深く理解することで、
無理に「普通」に合わせることを
やめられるようになっています(^^)
② 他者との協力がうまくいく
苦手なことを正直に伝えることで、
周囲の人がサポートしやすくなります。

(管理人)
私の場合…
「急な予定変更・追加は苦手なので、前日に教えてもらえると助かります」
そう伝えることで、職場の人間関係がずいぶん楽になりました。
初めの頃は勇気がいりますが、
踏み出すことができれば「働きやすさ」が手に入ります(^^)
③ 得意なことを伸ばせる
限界を把握することで、
逆に「得意なことに集中できる」ようになります。
これは、結果的に自分の可能性を広げることにつながります。

(管理人)
私の場合、
自分の集中力・手先の器用さを活かして、
官能検査・事務作業にやりがいを見出しています。
「生活」と「仕事」で限界を活かす工夫
限界を「壁」として捉えるのではなく、
「道しるべ」として捉えると、次のような実践的な工夫ができます。
① タスクのルーティン化
同じ時間に同じ作業をすることで、
予測不可能な状況への不安が減ります。
- 8:00 メールチェック
- 9:00~11:00 集中作業
- 12:00〜13:00 昼食・休憩
- 13:00~15:00 軽作業、またはミーティング
② 優先順位の明確化
ToDoリストを「最重要」「できればやる」「後回し」で分け、
負担をコントロールします。
- 🔴:今日中に終わらせる
- 🔵:毎日やる作業
- 🟡:空いた時間にやる
- 🟢:今日はしなくて良い
色だけでなく、数字にするのも○
③ 休憩の習慣化
単純作業には「25分作業+5分休憩」が有効です。
PC作業などの複雑なものは「30分作業+1分の小休止」から始め、
時間を徐々に伸ばしていくと良いでしょう。

(管理人)
時計(アナログ・デジタル)を使うのもよいですが、
最初のうちは「タイマー」でするのも効果的です
まとめ:限界を知ることは、希望への入り口
自分の限界を知ることは、自分を守る行為であり、
成長するための出発点でもあります。
それは「できないことをあきらめる」ことではなく
「自分にできることを最大限に活かす」こと。
苦手を無理に克服するよりも、
得意を活かして、自分らしい道を切り開いていく方が、
ずっと持続的で幸福な生き方です。

あなたも、今日から自分の限界を探ることを始めてみませんか?
その中で得られる「気づき」は、
必ずあなたの未来を支える大きな財産になるはずです。

(管理人)
質問などあれば、お気軽にコメントしてくださいね。
Xでもお待ちしております(^^)
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