暗黙のルールに負けない〜発達障害と自立への道

発達障害×働き方:就労移行支援で得た“自分らしい”解決法 はたらく

「ASDなそら」管理人のそらです。

ASD(自閉スペクトラム症)当事者の視点で、

仕事や生活に役立つ情報を発信しています!

「ルールが嫌い」そう感じること、ありませんか?

特に発達障害(ASD)を抱える私たちにとって、

「暗黙のルール」ほど厄介なものはありません。

  • わかりづらい
  • 納得できない
  • でも破ると怒られる

しかも、こちらには「こだわり」という強い特性がある。

ルールとこだわりがぶつかり合うと、

心はさらに苦しくなっていきます。

でも、解決する道はあります。

それは「あなたがルールを作る側に回ること」

この記事では、私が就労移行支援を利用していたときの話をもとに、

「ルールに縛られる苦しさ」と「そこから抜け出す方法」についてお伝えします。

「そんなの無理だよ」と思ったあなたにこそ、

私の経験を届けたいのです。

「何か、苦しい」 ― ルールに押しつぶされそうだった日々

就労移行支援に通っていたある時期、

私の事業所では、作業ルールの徹底が強く求められるようになりました。

ルールを守って、楽しく仕事!


掲げられたスローガンは立派です。

でも、私が実際に感じたのは「息苦しさ」でした。

例えば、ある作業。

決められたAパターンよりも、

明らかに効率的なBパターンを私は見つけました。

より早く、より正確にできる方法。

それなのに、勝手に変えることは許されません。

ルールは簡単に変えられないです

(作業する人)みんなに影響するから、

まずは相談してください

確かに正論でしょう。

しかし、柔軟さがまったく感じられなかったのです。

このままでは、自分の力を封じられてしまう。

「こんな世界では生きづらい」と本気で思った瞬間でした。

そして私は心の中で、こう決意したのです。

「だったら、自分でルールを作れる立場になろう」

「そのほうが、自分にとって楽なのでは?」

発達障害と「こだわり」 ― 変えられない自分を責めないで

ここで少し、

「こだわり」という私たちの特性について整理しておきます。

発達障害、とりわけASDの人は、

物事への強いこだわりを持つことがよくあります。例えば、

  • 物の配置を決めている
    • 例:○ → 自分の机の上、△ → 玄関
  • 起床後のルーティンが決まっている
    • 例:着替え→洗顔→歯磨き→朝食
  • 作業手順を必ず守る

これらは、私たちが安心して生きるための土台でもあります。

もし…

  • この「こだわり」を無理に壊されたら?
  • 普段と違う場所に物が置かれていたら?
  • ルーティンが乱されたら?

多くの私たちは混乱し、時にはパニックすら引き起こしてしまうのです。

これは怠慢でも、甘えでもありません。

生まれ持った特性であり、個性です。

にもかかわらず、

世の中の多数派はこれを「わがまま」と受け取ることがあります。

悲しいことですが、合理的配慮が叫ばれる今でも、

現場では理解が進んでいないと感じます。

少しでも、少数派の声が尊重される社会を。

そんな未来を心から願ってやみません。

人によっては、こう見えるようです…

暗黙のルール ― 理解しがたい世界との戦い

就労移行支援に通い始めて半年ほど経つと、作業にも慣れ、

スピードと効率が求められるようになりました。

しかし、そこで気になったのが「作業手順のルール」でした。

自分なりに改善できるポイントに気づくと、自然と最適化したくなる。

これは私にとって、ごく普通のことでした。

  • もっと速く
  • より正確に
  • 作業負担を減らして

これらを実現できる改善策を見つけても、

「勝手に変えてはいけない」がルール。

相談しても、変更には時間がかかり、しばしば却下されました。

「じゃあ、なぜ?」と理由を問うても、

納得できる答えは返ってきません。

この経験から、私は痛感しました。

「ルールを疑う力を持った人間を生きづらくしているのでは」

柔軟に、臨機応変に、賢く立ち回る。

それができる人材を大切にする社会であってほしいと心から願うばかりです。

個人で稼ぐ力を持つという選択肢

この苦しい経験を通じて、私は次のように考えました。

「ルールに縛られ続けるくらいなら、自分でルールを作れる働き方を目指そう」

つまり、個人で稼ぐ力を身につけることです。

個人で働くメリットは非常に大きいです。

  • 自分のルールで仕事ができる
  • 気の合う仲間とだけ仕事できる
  • 理不尽なルールに縛られない
  • 成果がすべて自分に返ってくる

もちろん、デメリットもあります。

  • 稼ぐまでには時間がかかる
  • 孤独感と戦う必要がある
    • 仲間を見つけられれば、解消できる
  • 全責任を自分で背負うことになる

しかし、それでも私はこう思います。

「苦しんで潰れるより、挑戦して失敗した方がまだいい」

上を向いて生きていこう。

個人事業主になる第一歩 ― 不用品を売ろう

「個人事業主」と聞くと、とても大きな挑戦に思えるかもしれません。

イメージは、こんな感じかもしれません、が。

しかし、最初の一歩は驚くほど小さくていいのです。

まずは、家の中の不要品を売ってみる。

メルカリなどのフリマアプリを使えば、

誰でもすぐに始められます。

以下のようなものが、

あなたの部屋にありませんか?

  • 使わなくなった服
  • 読み終えた本
  • いらない雑貨

これらを売って、「自分で稼ぐ」感覚を体験してください。

たとえ数百円の利益でも、

その経験はあなたの中に確かな自信を生むはずです。

一歩を踏み出したことが、すごい!

私自身も、不要品を売ることからスタートしました。

収入は雀の涙でもいいんです。

大切なのは「行動した自分を肯定すること」です。

わたし、やればできるじゃん

この一言が、あなたを変えるきっかけになるのです。

まとめ ― ルールに苦しむあなたへ

発達障害とともに生きる私たちは、暗黙のルールに苦しむことが多くあります。

でも、それに押しつぶされる必要はありません。

もしも今、

  • 理不尽なルール』に苦しんでいる
  • 『柔軟さのない組織』に疲れ果てている
  • 『自分らしさを殺して』働いている

そんなあなたがいるなら、声を大にして伝えます。

「あなたは何も間違っていない」

どうか、自分を責めないでください。

そして、小さな一歩を踏み出してほしい。

不要品を売る、小さな副業を始める、知識を学ぶ。

どんな形でもいいから「自分でルールを作る力」を育てていきましょう

未来は、今のあなたの小さな行動で変わります。

それはきっと、あなた自身をもっと自由にしてくれます。

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